4月9日、今週の月曜日に長男の入学式があり、出席してきました。
生まれた時は成長が遅く、言葉を発したのは1歳半。言葉と言っても「うー、あー」
という程度。何となく気にはなっていましたが、まさかとは思いながらも信じたくない
二人(私と妻)でした。
小学校にあがる時、教育委員会?による知能検査を受けました。結果は、普通の小学校に
行けるかどうかボーダーラインで、普通の小学校に行くのか、養護学校に行くのかは家族で
決めていいと言われ、ショックで目の前が真っ暗になったのを覚えてます。
二人で出した答えは、普通の小学校に通わせること。
まだ6歳だし、これから頑張れば、他の子供と同じように成長するだろうと信じてました。
長男は学校から帰ってくると、妻と二人で一生懸命、時間をかけて宿題と課題をやりました。
小学校低学年のうちは、日々の努力で何とか学校の授業についていけましたが、高学年に
なると徐々についていけなくなり、卒業の頃には、周りの子供と大きな差ができていました。
中学校に入ってからも、私と妻は、長男が頑張れば普通高校に行けると信じてました。
私は何の根拠もなく、普通高校に行くのが当たり前と思ってました。中学校には、
普通学級の他に特別支援学級がありました。9割以上の生徒は普通学級で、残りの1割の生徒
(知的障害や発達障害など)が特別支援学級で勉強してます。長男は入学当初はほとんどを
普通学級で授業を受け、苦手でついていけない授業だけ特別支援学級で受けてました。それが
2年生になる頃には、その逆の状態で、ほとんどの授業を特別支援学級で受けている状態に
なりました。
彼は野球が好きだったので野球部に入り真面目に練習していました。それが、徐々について
いけなくなり(もともと運動が苦手)、2年の終わりには退部しました。
学習面でも部活でも周りの友達についていけなくなり、イジメにもあったようで、彼の中に
かなりのストレスが蓄積されました。
それの結果、登校拒否という形で表れました。
最初は私が強い口調で言い、強制的に家から叩き出したりして学校にいくこともありましたが、
結局、週に1日、2日行けばいい方。途方に暮れ、学校からの助言で、親子3人で児童相談所に
行き診断してもらいました。診断の結果は、軽度知的障害でした。この結果を聞いて、私と妻は
思ったほどショックは受けず、やっぱりという思いもありましたが、一番は吹っ切れた感じが
ありました。ここで、私たちは彼に対する認識を変えることができました。彼はやればできると
信じてやらせてきましたが、彼は一生懸命に頑張ってもそれ以上できない限界にきていたんだと
思ったのです。彼は本当に頑張っていて、頑張っても頑張ってもできない状況を分かってほしくて、
そのサイン(登校拒否)を出していたんだと。それを何も感じて理解してあげられなかったのは、
親として失格でした。
3年生になり、進路を考えた時に、彼にとって一番大事なのは、将来の自立に向けたステップと
しての高校、そんな高校に入れたらと考えて出した進路先は特別支援学校。
そこは単なる特別支援学校ではなく、特に就職を考えた学級があると聞き、妻と二人で「そこだ!」
と思いました。
何とか、その高校に合格し、今は将来の就職に向けて職業体験(ぷれジョブ)に参加し、楽しく
活動してます。また、今年初めから新聞のコラムをパソコンで打って内容把握、音読の練習を
続けています。
入学式では、いままでのそんな思いがよみがえり、本当に感慨深いものでした。彼は早速、
クラスメートと名刺を交換して、友達になってました。彼にとって、一生を左右するであろう
高校3年間を、楽しく精一杯満喫してほしいです。
そのためのサポートを今まで以上に頑張ろうと家族で誓い合った4月9日でした。