こんにちは~
5月11日、12日の2日間、新潟チームませうのメンバー20名で被災地の女川・出島に行ってきました。
いつもなら、医療相談、マッサージが中心の活動ですが、今回は島の区長さんから祭りを盛り上げて
ほしいとのことで、祭りの手伝いをさせていただきました。
女川港から船に乗って30分ほどで出島に着きます。こんな格好でお祭りに参加していいのか?島に着いて区長さんと祭りの打ち合わせをすると、意外な展開に…
祭りのメインイベントは神社から港まで神輿を担いで練り歩くことで、震災前は島の若手が担いで
いたそうです。それが、震災後は500人いた島民は70人ほどまでに減り、若手の担ぎ手がいなく
なったそうです。この神輿が出ないと祭りにならないので、新潟チームに担ぎ手になってほしいと
依頼されました。その言葉を聞いた我々は、「自分達でいいのか?」と一瞬、頭をよぎりましたが、
でも自分達でお役にたてるならと、全員一致で引き受けることにしました。
1人のメンバーが「神輿を担がせていただけるのは光栄だけど、うちら男10人で担げるだろうか?
しかも、メンバーも高齢化しているし…。」そんな不安を抱きながら、その日は民宿で美味しい
料理、お酒をいただき、楽しく夜は更けていくのでした。
そして祭りの日がやってきました。メンバー全員、新潟から持ってきた真っ赤なハッピを着、頭に
鉢巻を巻いて気合を入れます。いざ出陣!!
みんな似合ってるよ!!丘の上にある神社に着き、神社の前にある神輿を見て、メンバー達はこれならいけると小さくガッツ
ポーズ。しかも、我々の他に地元の方、他地域のボランティアの方など10名ほど頼もしい助っ人が
いました。どっちが助っ人かわかりませんが(笑)。
神輿に御神体を乗せて出~発!!
これが神輿です。神主さんが御神体を神輿に乗せているところ。「ちょーさい、ちょーさい」の掛け声で、慎重に丘の上から神輿を担いでいきます。
気合いを入れて担いでるつもりでしたが、神輿の担ぎ棒が私の肩より上で浮いています。よーく見ると、
私の隣には長身の外人が神輿をつらそうに担いでいました。いや~思いがけず、楽をさせていただきました。
外人さん、ありがとう!!
丘の上から港まで神輿を担いで練り歩きます。時間にして20分くらいかな?ようやく行きのゴールの港について神輿をおろし、みんな一息ついていると、区長から「よーし、
神輿の押し合いをやるぞー!!」との声が。そして神輿の押し合いが始まりました。綱引きの逆バージョン
といった感じです。押しているうちに味方どおしで一体感が生まれ、腰をおとして必死に押し合い
ました。結果は引き分けに終わりました。以前は、これに負けると殴られたり、悔しくて泣く人も
いたそうです。
私は海側だったのですが、ちょっと息を抜くと、海に落とされそうな恐怖感がありました。神輿を担いだ後は、みんなで出店、餅つきでお祭りを盛り上げました!!
バーベキューコンロ(炭)で、焼き鳥とウィンナーを焼いています。
こちらは、今回の初メニュー「たこ焼き」です!!結構、評判が良かったです。
地元のおばさんの指導のもと、餅つきをやりました。医療班長・今井先生も今回ばかりは聴診器を
杵に持ち替えて餅つきに参戦。おばさんに、かなりダメダシされてました(笑)。
今回は私の長男も一緒に行きました。神輿は担ぎませんでしたが、小さな子供の面倒をよく見て
くれました。更地になった町や港を見て、地震のすさまじさを彼なりに感じていました。
寺間地区に明治のころから受け継がれてきた「獅子ふり」という獅子舞今、女川・出島には祭りをやりたくても、若い人がほとんどいません。震災前にあった小中学校も
廃校になりました。島の人達は、本当は島に残りたかったのでしょうが、仮設住宅が本土にできたことも
あり、多くの島民は本土に移住してしまいました。いつの日か、また、子供の声が聞こえ、人々が賑わい、
楽しむ、素晴らしい島に生まれ変わることを祈らずにいられません。