私の住んでいる新潟は冬が半端なく厳しい季節です。特に海の近くは暴風が吹き荒れます。
現場は港から沖合に3km出た地点、そこまで漁協さんに漁船をだしてもらって行きます。
本当は先々週にやる予定が、その日は波が2.0m以上あり、中止に。そして今回はリベンジと
いうことで、気象条件としては前回よりはいいものの、波は1.5~2.0mの予報。
そして準備が終わり、港を出港。港の中は防波堤に囲まれているので、ほとんど波がありません。
そして防波堤を抜けて沖合にでると徐々に波が高くなってきました。最初は波に対して向かって
行く形だったので、上下運動はあるものの、耐えられる程度のものでした。それが、目的地に
向かう途中で船の方向を波に対して垂直に切った時に悲劇は起きました。波は1.5m以上で、
波の上から下まではその倍の3.0m以上に、そしてうねりが。波を横切る形で進めると、なんと
船は最大45度まで傾き、横転一歩手前の状態でした。へたなジョットコースターよりも
スリル満点、そんな楽しんでいる余裕はなく、身の危険を感じて、神に祈るばかり。長年、川や
海、山で危険な調査をやってきましたが、ここまで危険な業務は初めてでした。あまりの
怖さに、船酔いなんてしている暇もありません。天に祈りが通じたのか、予定通りに作業を完了し、
帰りもなんとか無事に港にたどり着くことができました。港に戻って、船長さんに、こんなに
波が高い時に漁にでることはあるのか聞いたら、絶対にないと、ちょっと怒ったように言ってました。
いや~、生きていることの幸せを感じた1日でした。
ちなみに、船が大きく傾いて転覆しそうになった時に思い浮かんだ人、誰だと思います?
妻でも娘でもなく、昼に電話し忘れていた友人でした。死ぬ時ってそんなもんなんですかね?
これには、まだ続きが…。この仕事、年内にあと2回あるんですよ、。誰か代わってください!

写真だと伝わらないかもしれませんが、1.5~2.0mの波があります。
何かにつかまってないと海に放り出させます。

港は全然、波がありません。天国と地獄です。
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